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7/31 BUMP OF CHICKEN @東京ドーム/「You were here」

観に行きました。この一週間で言いたいことはまとめられずに散らかる一方だったので、断片的に書いていきたいと思います。まず一番にここから。

バンド初の東京ドーム公演であるとか、初音ミクとの共演を果たしたとか、様々なトピックが持ち上がっているのは周知の通り。そんな中でも私にとってのハイライトは、この日の本編最後に初お披露目となった新曲「You were here」と、それがこの日に描いた物語でした。

「ああ、やっと歌える」と思わず漏れたような呟きのあとに演奏されたこの曲。全ては拾えないながら耳に残っていく<紙吹雪><会いたい><消えちゃう><昨日と明日>といったフレーズ。ハートウォーミングと言うには足りない、おそらくもっと切実で、柔らかで、静かで熱い音像。
そののちアンコールで語られた「僕らが背負っている看板はめちゃくちゃカッコいいんだっていうことを、君たちに教えてもらいました。誇りに思います、どうもありがとう」というメッセージ。
終演後の午前0時、配信が始まった「You were here」が、この日の記憶を補完してくれる。朝から刻々と稼働していたこの日のためのスペシャルサイトが、公演中・終演後のオーディエンスやステージの写真も更新し続ける。アプリ「BOC-AR」から“You were here”と書かれたこの日の写真が届く。いつの間にかMVが公開されている。その画を構成しているのは、ツアー全編にわたるメンバーとオーディエンスの記録。

これがこの日の、このツアーの、というより BUMP OF CHICKEN がこの数年で新たに踏み出した歩みや選んできた道筋のエンドロールでした。「自分たちの音楽が持つ使命、その音楽が鳴りたいように鳴らしてあげるための覚悟」といった言葉を聴くにつけ、その使命を担わせてしまったのは紛れもなく彼らを支持する「私たち」であると思わざるを得ません。それでもこうして、ライブの空間を愛おしみ、そこまでやそれからの時間も大切に歌い上げる曲を届けてくれたこと。そんなメッセージを、バンドの新たなシーズンの一区切りのエンディングとして選んでれたこと。その意味を考えるだけで、彼らに感謝せずにはいられないのです。「私たち」は幸せであると思います、本当に。

BUMP OF CHICKEN official website