あることないこと

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紅白歌合戦は終わってなんかいなかった

2014年、明けましておめでとうございます。
こんな私的音楽感想ブログを読んでくださっている方が居るならば、
今年もどうぞよろしくお願い致します<(_ _)>

音楽の方面での今年の抱負は、「情報量に置いていかれない」こと。
去年末に、ネット上の音楽好きさんたちは“私的年間ベスト”選びをするんだと学び、
面白そうだなぁと私も乗っかってみようと思ったのですが、
聴いたものを振り返ってみたところで、まだ聴けてなかったもののほうが多いことに
気付いたりして…
ランキング付けとか以前にあわてて大量に音源購入&レンタル、
そしてそれを消化している年末年始なのでありました。
だから、今年は聴きたいと思った時に聴きたいものをちゃんと聴いていこう、と。
発売→語られる時期、みたいなその音楽の旬な時期ってのもあるし。
それに乗っかれる事って楽しいなと思っているし。
何か引っかかった時にすぐそのアーティストを追えるように。

趣味だし、頑張るものでもないんですが。
言霊ということで、記します。


というか、ですよ。
紅白歌合戦ってあんなに感動できるものだったのですか!
サカナクションPerfume、オープニングのあまちゃんビッグバンドの演奏を
楽しみに観ていたんですが、
あの“あまちゃん最終回”に完全に持っていかれました…

色んな壁が立ちはだかって東京に来られずにいたユイちゃんが、
鉄拳のパラパラ漫画という虚構の力を借りて障害を取っ払い、ついに東京に、
しかも紅白で歌うことになり。
シャドーで表舞台に立つことはなかった春子さんも初めて自分の姿で歌を披露。
鈴鹿ひろ美は自分の声で歌う。
それを夏ばっぱが審査員席から見守り。
最後にキャラクター全員が登場してサンバ調になる『地元に帰ろう』でどこまでも
明るく希望を示して。
そこに、アイドルオタクのヒビキがちゃんと客席に居るなんてオチまでつけるという、
物語の世界をそのまま現実に持ち込んだ、完璧な15分!

ずるいわぁ…笑
これはユイちゃんが来ちゃう!と分かってそわそわし始めてから
春子さんの登場でいよいよ涙が止まらない…
虚構を現実で終わらせるなんて。
これまで見てきた「あまちゃん」という物語は
夢を見せるエンターテインメントだったんじゃなくて、
実は現実と地続きだったんだとすら思ってしまうような。
その限りなく物語と現実の境界線を無くしたというか揺るがした15分間に
鳥肌が立ちっぱなしでした。
素晴らしかった…

もう宮藤官九郎さんに拍手!だし、
(自分で脚本書いたくせに審査員席でそれをゲラゲラ笑っているクドカンがよかった笑)
これを生放送でやってのけたNHK様様でもあり。
あまちゃん以外にも、テレビで映える演出としてここまで出来るんだ、っていうのを
去年の紅白はやってくれたような気がしました。
最初に「やった!」と思ったのがやっぱり
サカナクションのラップトップ→バンドスタイルへの暗転チェンジだったし、
Perfumeは体に照射するプロジェクションマッピングがばっちり、
嵐もさすがで紗幕に映すCGと、ジャニーズらしく大きい舞台装置を動かしちゃう感じ
もかっこよかった。

フルコーラスでやってくれないっていうのはやっぱり残念なんだけど、
演出技術の面でここまで各アーティスト(特に自分らの見せ方を持っているアーティスト)
に寄り添ってくれているものを見ると、
NHK以外の歌番組だってもっと進化していってもよさそうなものなんだけどなぁ、なんて。
初めて紅白の懐の大きさを実感した年末でした。
紅白はまだまだ終わってないですね。