あることないこと

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The Chimney Sweeper 『The Vowel』

年末には、音楽メディア各所で年間ベストトラックやベストアルバムなどなど発表されますよね。音楽好きの皆さんは個人ブログやSNSでも各々のベストを選出されています。ちょこちょこっとそういう場所を覗きにいって、Spincoasterさんのところで出会った1曲です。


私は一番に分かりやすい感動が好きだという自覚があります。つまり体温が高くてエモーショナルな音楽。力強さや切なさなどがぐぐぐーっと押し寄せてくるような音楽。そういうものとは全然違うんだけど、好きになったんです、The Chimney Sweeper という5人組。その「好きさ」の種類が自分の中で新しいものなので、なかなか言葉に落とし込めないままですが聴いています。

どちらかといえば低体温で淡々としているけど、突然の拍子感やフレーズの変化に「おっ」と思わせてくれる、そんなフックが散りばめられた楽曲ばかり。それがサイケデリックなんだけど、原色の極彩色ではなくてパステルカラーなサイケ感というか、奇妙なことを自然にやってのけているような音楽性は不思議で楽しいです。ということで私は「やんわりサイケ」と名付けたいところ。中途半端なサイケ、ではないです。柔らかいサイケ。狂気をそのまま見せずに包み隠して差し出すようなサイケ。


例えば OGRE YOU ASSHOLE などは一度ライブに行けばその轟音と重たい音の渦にずっと巻かれていたいと思うけど、似た感覚で The Chimney Sweeper も、その独特な音使いと生暖かい空気に巻き込まれていたい。ので、2015年のうちにライブを観てみたいなと思っております。

アコースティックも心地よいです↓


The Vowel

The Vowel