あることないこと

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6/15 BUMP OF CHICKEN TOUR WILLPOLIS 2014 @宮城

誰にも見せない日記を引っくり返したような内容になると思います。ご容赦ください。
4月の千葉は幕張メッセからスタートしたツアーも折り返し、後半のうちの1日、宮城はセキスイハイムスーパーアリーナでのライブに行ってきました。


何よりもまず、とにかく楽しかった。BUMPの曲は鏡のようで、そこに映った自分を見るから、簡単にぐさりとやられた気持ちになったり寂しくなったり。でも、そんな現実から導かれる光も必ず歌ってくれるから、ライブではそちらの要素が果てしなく拡張されるのだと思った。<ごまかして笑っていくよ>、その通りだ。切なくなるほど楽しかった。

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「WILL」に乗ったオープニング映像。前々回(GOLD GLIDER TOUR)は旅の始まり。前回(WILLPOLIS'13)は映画の予告編で泣けてしまう、あの感じ。今年はひとつの物語の終わりと旅の走馬灯のようだった。オープニングで示される終わり。それがとても切なく、ずっと頭の片隅にその感覚を残しながら進行するライブ。チャマのMC「まだ3曲だけど、もう寂しい」の沁みること沁みること。

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曲順やMCから曲への流れには、時々マジックが起こると思う。今回は「Smile」からの「宇宙飛行士への手紙」に魔法がかかったようだった。かけがえない思いをポップに昇華した「宇宙飛行士〜」は、この位置でひときわ輝いて、じーんと響いた。この曲と「R.I.P.」は、前ツアーでも切実なMCの直後に置かれた曲だった。僕が居なかったこと、君が居なくなるかも知れないこと、今は一緒に居られること。誰かと共有できる時間(たとえばライブの空間も)を大切に彩る曲と、それが鳴らされる位置の必然性。


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定番になりつつあるサブステージでのアコースティックは「睡眠時間」と「歩く幽霊」。どちらもシングルのカップリングであった曲。B面にも光が当たる。B面でもみんなが湧く。メンバー紹介含め、ステージと客席の実際の距離も気持ちの距離感もぐっと近づく時間。

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EDMは海外シーンの流行りだけれど、流行りだからやるとかやらないとか、そんなのはどうでもいい。だってやっぱり楽しいから。「ray」はEDM色を織り交ぜたダンスナンバーなのだと、音源よりもライブで一層そう思った。ダンスミュージックの気持ち良さには抗えない。途中で“ぱっぱんっ”とやる手拍子は、周囲も鳴らしていて嬉しかった。アウトロのちょっとしたハプニングもダブルピースで笑いに収束!

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ましゅかぁしぇんしぇMCからの「white note」は音ゲー仕様。観客はプレイヤーであり鼓笛隊。大画面のLEDに全員注目。降ってくるリズムに合わせて手拍子、足踏み、コーラスを。新しく楽しいライブでのお遊び体験。全身使って鳴らす時間。

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ガラスのブルース」も「天体観測」も、もうみんなの歌、みんなのアンセムになっている。自虐まじりな天体観測サビ練習も楽しく嬉しかった。かつて客席に「聴いてくれ!」と叱責していた4人組は、自分らの歌がどれほど多くの人の歌になったのか、今はもうわかっているのだと思う。「聴け!」はとっくに「歌え!」になっている。
ガラスのブルース」のあの詞を、また東北で歌ってくれた。
<分けられない痛みを抱いて/過去にできない記憶を抱いて/でも心はなくならないで/君は今を生きている>

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何かを誤魔化して笑いながら楽しく過ごした時間の去り際は、一層寂しいに決まっている。アンコールは「ランプ」だって意外で嬉しかったのに、それからタイトルも告げずに始まった<お訪ねします>のフレーズに驚かないはずがない。泣かないはずもない。「プレゼント」だ!ちょっと調べたところ6年ぶりの披露だったよう。以前はアコギで演奏していたはずの藤くんもエレキを持ち、間奏のメロはギター2本の掛け合い。同期の厚いコーラスも鳴っている。アレンジも詰めて「プレゼント」準備してきてくれたのかも知れない。ありがとう以上の言葉がない。

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きっと、おまけのおまけ、特別であろう「DANNY」で会場中が跳ぶ。もちろん私も跳ぶ。なんでみんなこの曲知っているのだろうね?CDに入ってたっけ?ん、巻き戻し?
最後の最後にからっからの様子で「負けるなよ」と言ってくれた、リミッター外してやりきってくれた人に「負けそう」なんて言いません。負けないから。


ずいぶんはしゃいだけれど、明けて本日はとても体が軽かったのです。実際にはたぶん、気持ちが晴れているだけで体は重いのかも知れませんが。やはり素敵なライブは翌日からの原動力になります。ちゃんと。