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3月の楽しみ② サカナクション ライブ

SAKANAQUARIUM 2014 SAKANATRIBE @ Zepp Tokyo
行ってきました!
楽しかった、面白かった〜!と素直に思いました。

これまでのサカナクションのライブとは、全体的なテンポ感やグルーヴ感が
違っていたような気がします。
開場中の照明が落ちたらメンバーがすっと出てきて音を立ち上げる、という
オープニングから新鮮で。
(いつもならSE→メンバー登場の流れ)
そういった、今までのサカナ的セオリーからちょっと外してきた部分が
随所にあったのではないかと。
だから、「すごい!」というより「楽しい!面白い!」という感覚が
私の余韻として強かったのではないかなぁと思っています。

そのオープニングに、今回のツアーのテーマだという“0から100”の
1つ目の意味が込められていました。
“0から100”まずは、音。
スピーカーを通さないギターの音から始まり、
次第に重なっていく楽器と、増していく音数やボリューム、照明の光度や色合い。
音楽を鳴らす、届けるということと、
そこまでに関わる多くの人の存在を感じさせてくれました。
『サンプル』という曲を、それだけで何分かけて演奏していたのか。
じわじわと熱量が上がるさまに、ゆっくりと飲み込まれていった、そんな幕開け。

“0から100”2つ目は、アンダーグラウンドからオーバーグラウンド。
これは特にアンコールで見せてくれたもの。
ばりばりDJブース&ダンスフロアな演出で、
地下的な閉ざされた空間がしだいに解放されていき、最終的には歓喜の“100”に
至るような。
からの『ミュージック』で、さらにぐっと惹きつけられました。
紅白でも披露したこの曲は結果的に、ライブハウスをホームとしながら、
お茶の間にも進出していこうとする姿勢を映し出すようになった1曲
(だと私は思っているのです)。
ある意味“不健全な”場所から、メインストリームにもその文化を持ち込むような
流れを、クラブシーンの変遷とサカナクションの姿勢を重ねて
音楽でしっかり体現してくれたアンコールでした。感激。


テーマとは関わらないけれど、もうひとつ。
『流線』では、いつにも増して「怒り」なのか「哀しみ」なのか「混乱」なのか
そういった感情、色でいえば黒まじりの赤が想起されて、
サカナクションのライブでそういうイメージが起こるのは初めてだなぁと観ていました。
実際、背景で投影されていたオイルアートも、後半にばーっと赤いオイルが
投入されていたのだけど。
そこからしばらく赤のイメージを引き摺っていたら、
後半のどこだったか、サスシンの4カウントで SAKANATRIBE のロゴとともに
真っ赤な背景がばんっと登場して、
それはもう、おおっ!とびっくりしたのでした。

なので、私のなかで今回のツアーのイメージカラー、赤です。
そのカラーがTRIBE、民族みたいなところを表出していたような感覚があるし、
これまでのサカナクションとはちょっと違う、
土っぽいグルーヴも含んでいるようなライブだったと感じました。

あれもこれも聴けて、あれもこれも聴けなかった、それでも大満足で
おなかいっぱいの2時間半でした。